書名 |
真実を伝える ―コミュニケーション技術と精神的援助の指針 |
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原著者 |
ロバート・バックマン |
筆頭著者 |
恒藤 暁・監訳(淀川キリスト教病院ホスピス長) |
その他著者等 |
ロバート・バックマン |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7878-0370-2 |
発行年 |
2000年2月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 256頁 |
分類 |
臨床看護/診療科・疾患/がん・緩和ケア |
価格 |
定価2,750円(本体2,500円 税10%) |
本書は「告知」に関する理論と実際を見事に統合しているという点で,これまでのものとは異なる.特に日常の臨床において,すぐに適応できるように,その記述は実際的にわかりやすく,具体的に解説してある.医師,ナース,ソーシャルワーカー,宗教家など,告知に関わる人のみならず,この問題に関心を持つ一般の人にも読んでいただきたい好著.
CONTENTS
推薦のことば 柏木哲夫
監訳者の序 恒藤 暁
謝辞 口バート・バックマン
第1章 序論
I この本はなぜ必要なのか
II この本を誰が読むべきか?
III 本書の構成に関する注釈
1.基本原則
2.ポイント
3.症例
4.“専門家”と“患者”
IV 本書の目的
1.適切に悪い知らせを伝える割合を増加させる
2.より安心して仕事を行い,患者を援助する能力を高める
3.患者と家族からより学ぶようになる
V 悪い知らせを上手に伝えることはなぜ価値があるのか
VI 真実を話すべきか?
VII 誰が悪い知らせを伝えるべきか?
要約
第2章 悪い知らせを伝えることはなぜ難しいのか
I 悪い知らせの定義
II なぜ悪い知らせは悪いのか
1.社会的要因
2.患者側の要因
3.医師側の要困
III さらに大きな困難:死への直面
1.死に対する社会的態度
2.患者の死に関する恐怖
3.死へのプロセスの3 段階モデル
要約
第3章 基本的なコミュニケーション技術
I 医療従事者として聞く態度
II なぜ患者は不幸なのか
1.医師が患者の話を聞いていないこと
2.医師は医学用語を類繁に使うこと
3.医師は患者を見下して話をすること
III 面談のための基本的なステップ
1.聞くための準備
2.質問すること
3.効果的に傾聴すること(患者が話をするように促すこと)
4.聞いていることを示すこと
5.応答をすること
IV “医療従事者としての対話”と“社会生活における会話”
要約
第4 章 悪い知らせの伝え方-6段階のアブローチ-
I 一般的な見解
1.悪い知らせを伝える面談の性質
2.このアプローチにどのくらいの時間が必要か
3.提案すること
II 6段階のアプローチ
1.第1段階:面談にとりかかる
2.第2段階:患者がどの程度理解しているかを知る
3.第3段階:患者がどの程度知りたいかを理解する
4.第4段階:情報を共有する(整理と教育)
5.第5段階:患者の感情に応答する
6.第6段階:計画を立てて完了する
要約
第5章 患者の反応
I 患者の反応に応答する際の一般的な心得
1.患者の反応の評価
2.凝縮された肖像
3.許容できる行動
4.適応反応と不適応反応とを区別する
5.解決できることとできないことを見分ける
6.対立:対処するための一般的な心得
7.セカンド・オピニオン
II 特定の反応
1.信じられないという気持ち
2.ショック
3.否認
4.置き換え
5.探求
6.恐怖と不安.
7.怒りと非難
8.罪悪感
9.希望, 絶望,抑うつ
10.過度の依存
11.泣くこと,涙を流すこと
12.なぜ私が?
13.安堵感
14.脅し
15.ユーモア
16.誘惑
17.取り引き
18.やっかいな質問
19.子どもに悪い知らせを伝えること
20.意味の探求
要約
第6章 他の人々の反応
I 家族や友人の反応
1.家族や友人:一般的な事柄
2.患者の 反応に似た家族の反応
3.家族にだけみられる特有な反応
4.患者としての家族
5.病気の子どもを持つ親
II 医療従事者の反応
1.逆転移の概念
2.身を引くこと
3.後退すること
4.怒り
5.罪悪感
6.拒絶すること
7.誰にでも限界がある
III 医療従事者のチーム内における問題
1.「患者には話すべきではない」と医師が言う時
2.患者による医療チームの操作
IV 倫理的および法的な問題
V 文化的な問題
要約
第7章 結論
付録1 悪い知らせを伝えるアプローチを用いた面談
付録2 Ground Rules
付録3 参考文献