書名 |
所見を「読んで」「考える」 臨床医のための腎病理読解ロジック |
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筆頭著者 |
上野智敏・著 |
その他著者等 |
乳原善文/柴垣有吾 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-498-22434-6 |
発行年 |
2018年6月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 160頁 |
分類 |
臨床医学系/腎臓・透析 |
価格 |
定価4,620円(本体4,200円 税10%) |
腎臓に関わる全ての医師にとって必須スキルといえる腎病理診断について,メカニズムから解説.病理画像から本当に役に立つ情報を読み取るための力を身につける一冊.
目 次
序章 染色の基礎知識と標本を見る手順 ?標本を「見る」だけでなく「考える」??
病理標本を読むときの思考回路?臨床医と病理医の違い?
基本となる染色の基礎知識
PAS(periodic acid Schiff)染色
PAM(periodic acid silver-methenamin)染色
Masson(マッソン)染色
HE(hematoxylin eosin)染色
腎生検標本を見る手順 ?どの順番で見ていく??
40倍
100倍
200?400倍
CHAPTER 1 細胞増殖性病変の見方と考え方 ─「局在」と「基質産生の有無」に着目─
増殖している細胞の局在を見る
内皮細胞について
内皮細胞増殖はさまざまな疾患で起こる
メサンギウム細胞について
メサンギウム細胞増殖のパターン?
ボウマン嚢上皮細胞について
ボウマン嚢上皮細胞増殖の時間経過
増殖している細胞の基質産生の有無に着目
増殖細胞を識別できることの臨床的意義は?
A.内皮細胞増殖(管内増殖)の臨床的意義
B.メサンギウム細胞増殖の臨床的意義
C.ボウマン嚢上皮細胞増殖の臨床的意義
まとめ:増殖細胞判別の重要性
CHAPTER 2 基底膜病変の見方と考え方 ─どの層の病変か?─
基底膜病変を見るときのポイント
1.上皮下病変
A.上皮下沈着の時間的経過(スパイクから二重化へ)
B.上皮下沈着とハンプ(hump)はどう違う?
C.スピクラ(spicula)とスパイク(spike)は何が違う?
2.基底膜内病変
A.膜内沈着その1
B.膜内沈着その2
C.基底膜そのものの構造変化
3.内皮下の病変
A.内皮下浮腫
B.メサンギウム陥入
C.内皮下沈着
まとめ:基底膜病変を評価する臨床的意義
CHAPTER 3 結節性病変・分節性硬化の見方と考え方 ─似ているようで全く違う─
結節性病変の見方と考え方
結節性病変が示す臨床的な意義は?
分節性糸球体硬化の見方と考え方
1.病変の成り立ちから見た分節性硬化
分節性硬化は悪者か?
組織学的バリアントはなぜできる?
2.臨床的観点から見た分節性硬化
症例検討
他の腎疾患に合併した巣状分節性硬化を見つけたとき
巣状分節性硬化を評価する臨床的な意義
まとめ:分節性硬化を見逃さない
CHAPTER 4 免疫蛍光染色の見方と考え方 ─局在次第で形が決まる─
IFを見るための3ステップ
1.?どこに&?どのように沈着しているか? ー沈着の局在と形態ー
メサンギウム沈着
係蹄沈着
C.特殊パターン
2.何が沈着しているか? ー沈着の質ー
?問題?次のIF沈着の局在を考えてみましょう
まとめ:臨床医がIFを評価できることの意義は?
CHAPTER 5 尿細管間質病変の見方と考え方 ─「質」と「分布」で解釈する─
総論
病態把握の前段階
尿細管間質病変は「質」と「広がり」を見て考える
各論:尿細管間質病変の「質」を見る
1.尿細管病変
A.急性の尿細管病変
B.慢性の尿細管病変
2.間質病変
A.急性の間質病変
B.慢性の間質病変
3.尿細管間質病変の「広がり」を見る
「質」と「広がり」を総合的に評価
4.尿細管間質病変が与える臨床的意義
尿細管間質障害の定量的評価と,臨床データとの関連
まとめ:真の腎予後とは?
あとがきにかえて
索引
コラム1 Alport症候群と菲薄基底膜病をどう見分けるか?
コラム2 MCNSとFSGSは組織学的にどこまで鑑別できる?
コラム3 疾患特異的な尿細管間質病変?