書名 |
看護におけるクリティカルシンキング教育 ―良質の看護実践を生み出す力 |
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筆頭著者 |
楠見 孝・他著 |
その他著者等 |
津波古 澄子 著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-03210-0 |
発行年 |
2017年9月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 162頁 |
分類 |
基礎看護/看護管理・看護教育/看護教育 |
価格 |
定価2,750円(本体2,500円 税10%) |
看護師が自ら考え行動し、良質な看護を提供するうえで、クリティカルシンキング(批判的思考)は欠かすことのできない力の1つ。本書では、その思考力と態度の育成方法について、看護学、心理学の両分野から検討し、実践事例にもとづいて解説する。知識・技術の修得を目標とする従来の教育から、思考力・学びの態度をはぐくみ、学生自身の成長を支える教育へ。変わりゆく現場で日々模索を続けるすべての看護教育者、必携の書。
はじめに
第1章 クリティカルシンキングの概念
001 クリティカルシンキングの育成:基礎的知識
1-1 クリティカルシンキングとは
1-2 クリティカルシンキングの歴史的背景
1-3 クリティカルシンキングのプロセスと構成要素
1-4 クリティカルシンキングの態度と知識
002 クリティカルシンキングの育成:教育実践と測定
2-1 クリティカルシンキングの教育がなぜ必要か
2-2 クリティカルシンキングの教育方法
2-3 クリティカルシンキング育成のための学習活動
2-4 クリティカルシンキングの評価
003 実践知の獲得を支えるクリティカルシンキング
3-1 仕事の熟達化による高度なクリティカルシンキング
3-2 熟達化のプロセス
3-3 仕事の熟達化における振り返り
3-4 仕事の熟達化に及ぼす経験学習態度
3-5 実践知を支えるスキル
004 実践から叡智へ
4-1 個人の発達における実践知と叡智の獲得
4-2 叡智の獲得とクリティカルなコミュニティの形成
4-3 すぐれた看護師を育てるために
第2章 看護教育におけるクリティカルシンキング
001 クリティカルシンキングの観点から看護教育を思考する
002 米国看護教育への導入
2-1 米国看護教育への導入の背景
2-2 看護実践の可視化
2-3 クリティカルシンキングと看護過程の類似性
2-4 米国看護教育評価機構による要請
2-5 クリティカルシンキングの領域固有性と看護の独自性
003 米国看護教育のクリティカルシンキング育成の変遷と動向
3-1 導入-定義と測定方法の模索
3-2 取り組みの評価-看護の独自性の明確化
3-3 再評価-習慣と認知スキルの育成
3-4 米国の取り組みから得られる課題と知見
004 看護教育のマインドセット
005 日本の看護教育におけるクリティカルシンキング
5-1 日本における現状
5-2 看護教育への定着の困難
5-3 課題と新しい知見
第3章 看護教育のカリキュラム・イノベーション
思考習慣・スキルとしての継続学習の推進と育成の方略
001 カリキュラム変革:クリティカルシンキングの育成をめざして
002 クリティカルシンキング・カリキュラムモデルの構築
2-1 カリキュラム作成
2-2 教育理念の基盤と3つの軸
2-3 卒業時到達目標の達成プロセス
003 学年進行に合わせたカリキュラムの構築
3-1 クリティカルシンキング育成の基盤となるもの
3-2 段階的な学び-クリティカルシンキングと良質思考
004 クリティカルシンキング育成の方法
4-1 汎用(general)アプローチを用いた事例
4-2 導入(infusion)アプローチを用いた事例
005 クリティカルシンキング育成を促進する概念-基盤学習
第4章 良質の看護実践とクリティカルシンキング
001 “問う”アート
1-1 基盤となる思考力の育成に向けたアプローチ
1-2 専門職としての思考の育成に向けたアプローチ
1-3 質問力を高める風土の形成
002 クリティカルシンキングのツールとしての看護過程がめざすもの
2-1 ツールあるいは方法としての看護過程
2-2 看護過程の積み重ねでめざす看護の力
2-3 看護過程とクリティカルシンキングの融合
2-4 初学者の段階別看護過程学習と専門家・熟達者の看護実践モデル
2-5 クリティカルシンキングに基づく看護過程モデル
終章 看護教育を超えて 看護師を支える良質の習慣的思考と良質の看護実践
001 “良質”とは何を指すのか
002 実践知としてのクリティカルシンキング
索引