書名 |
ナニコレ?痛み×構造構成主義 ―痛みの原理と治療を哲学の力で解き明かす |
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筆頭著者 |
阿部泰之・著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-524-26587-9 |
発行年 |
2016年6月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 160頁 |
分類 |
臨床医学系/麻酔科学 |
価格 |
定価3,080円(本体2,800円 税10%) |
“構造構成主義”という哲学から痛みを捉えようとする新たな試みの書.構造構成主義を用いて理論的に痛みを解説し,さらに,理論を臨床に役立たせる実例も併せて提示.親しみやすいイラストで,痛みを“哲学”することをやさしく解説した.痛みを診るすべての医療者はもちろん,痛みを理解したい一般の方へもおすすめの一冊.
【主要目次】
はじめに(序章)
本書の構成
本書の読み方
1章 痛みをめぐる様々な問題
痛みとは何か
現代において痛みとは何か
いったい何が問題なのか
どうして哲学なのか
2章 構造化に至る軌跡の提示としての自己開示:志向相関的自己開示
自己開示をすることの重要性
構造化に至る軌跡とは
志向相関的自己開示-痛みの理解と対応の遍歴
3章 構造構成主義とは何か
構造構成主義とは何か
原理とは
構造構成主義の中核原理を理解しよう
その他の原理
(5)戦略的ニヒリズム~あえてニヒルからスタートする
(6)方法の原理~方法のよさは状況と目的によって決まる
(7)問い方のマジック~どちらが正しいかという問いにはリスクがある
4章 構造構成的痛み論
国際疼痛学会「痛みの定義」にみる限界
新しい痛みの定義とその意義
理論の賞味期限?~賞味期限の長い理論をベースに,賞味期限の短い理論を使い分ける
慢性的に続く痛み≠慢性痛症
5章 痛みという構造理解のための切り口(志向性)
ここでいう“切り口”とは
痛みに関する様々な切り口
6章 治療論に入る前に-「他者承認の原理」を知る
治療論に入る前に
人間関係の原理としての他者承認
対人援助の原理としての他者承認
7章 原理を実践に活かす-構造構成的慢性痛症治療
志向を捉えて“よき”構造を構成する
痛みの意味づけを変えるということ~中村さんの例より
構造をなくしてしまうのではなく,構造を望ましいものに構成しなおす
治療関係の“形”をつくる
診断名をつけない!?
構造を意識させる~どんな言葉を投げかけるか
契機としての薬物療法
構造構成的慢性痛症治療の実践例
nihilistic painの解明~これからの展望として
あとがき
謝辞