書籍検索結果 詳細表示

書名

医薬品のレギュラトリーサイエンス (第2版)

筆頭著者

豊島 聰・他編著

出版社名

南山堂

ISBNコード

ISBN978-4-525-70632-6

発行年

2016年4月

判型 / 頁数

B5判 / 145頁

分類

薬学/薬学一般/法規・制度、社会薬学

価格

定価2,750円(本体2,500円 税10%)

内容

ある化学物質が「医薬品」として扱われ,人に使用されるためには,有効性や安全性の確認や,最適な製法・分析技術の確立,さらに国の製造販売審査と承認が必要である.本書では,化学物質が「医薬品」となるための道のりや規制を,その原理や考え方,社会との関わりから解説した.医薬品開発担当者,行政担当者,またそれらを目指す学生は必読.

目次

序 章 医薬品と社会との関わり

1 医薬品の開発と承認審査
 Ⅰ 医薬品の特徴と特性
  1 求められる品質特性とそのための手立て
  2 医薬品医療機器等法による規制とその歴史
 Ⅱ 製造販売の承認審査
  1 医薬品の製造販売承認と審査
  2 製造販売承認取得までのプロセス
  3 医薬品の承認基準

2 品質と規格 ─品質評価・規格設定の必要性
 Ⅰ 有効性と安全性の基盤となる品質特性
  1 すべての医薬品に共通する品質特性評価項目
  2 低分子・化学物質を有効性の源とする医薬品に求められる品質特性
  3 生物学的製剤およびバイオテクノロジー応用医薬品の場合
  4 再生医療等製品の場合
 Ⅱ 規格・GMP
  1 医薬品に求められる厳格な規格とそのためのGMP
  2 GMPとその考え方

3 医薬品の生命に対する働きや疾病との関わり
 Ⅰ 医薬品の薬理作用と疾病や症状および開発との関わり
  1 医薬品はなぜ効くのか
  2 個別化医療
 Ⅱ 承認に必要となる薬理試験
  1 医薬品開発における薬理試験
  2 承認審査に必要となる薬理試験
 Ⅲ 有効性の由来:疾病や症状の治癒または緩和
  1 疾患を意識するとき
  2 医薬品に期待されること
  3 医薬品の薬理作用
  4 薬物治療における有効性
 Ⅳ 安全性を明らかにする:生命に対する好ましくない作用の有無やその程度
  1 社会問題化した好ましくない作用の事例
  2 ベネフィットとリスクのバランス
  3 医薬品の安全性を示す用語
  4 薬物有害反応の予測
  5 薬物有害反応の種類

4 患者・健常人で有効性や安全性を確かめるための手立て
 Ⅰ 有効性や安全性は,なぜ人間で試験されなければならないのか
  1 臨床試験開始前に行われる試験
  2 無毒性量と臨床試験における用法・用量
  3 無毒性量・曝露レベルと臨床用量・曝露レベル
  4 非臨床試験の限界
  5 臨床試験における有効性評価
  6 臨床試験における安全性評価
 Ⅱ ヘルシンキ宣言とGCP
  1 臨床試験における人権保護の徹底と倫理的配慮
  2 人間を対象とする試験研究に関する歴史的考察
  3 ヘルシンキ宣言について
  4 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)
  5 人間を対象とする試験研究に関するGCP以外のガイドライン
 Ⅲ 臨床研究における統計学の基礎
  1 似たもの同士を比較する
  2 病気を測る
  3 違いを探る

5 臨床開発の展開と目的
 Ⅰ 臨床第Ⅰ相試験
  1 安全性および忍容性
  2 薬物動態と薬力学
  3 ファーマコゲノミクス
  4 ファースト・イン・ヒューマン試験
  5 探索的な臨床開発ステージにおける位置づけ
 Ⅱ 臨床第Ⅱ相試験
  1 試験の目的
  2 試験デザイン
  3 バイオマーカー
  4 被験者を対象とした薬物動態試験
 Ⅲ 臨床第Ⅲ相試験
  1 試験の目的
  2 試験デザイン
  3 試験の計画立案において注意すべき事項
  4 抗がん薬の第Ⅱ・Ⅲ相試験
 Ⅳ 国際共同治験
  1 国際共同治験とその背景
  2 日本が参加する国際共同治験と留意事項
  3 今後の医薬品開発
 Ⅴ 承認の条件とその適用
  1 根拠法令と適用
  2 条件付きの製造販売承認が増えた背景
  3 再生医療等製品の条件付き承認
  4 条件付き承認の今後

6 医薬品添付文書
  1 医薬品の適正使用と情報
  2 医療用医薬品添付文書とは
  3 添付文書の記載項目と概要
  4 添付文書の利用と限界
  5 薬事法改正と添付文書

7 市販後の安全な使用とライフサイクルマネージメント
  1 市販後の医薬品使用に関する情報収集や試験研究
  2 副作用・感染症報告制度
  3 再評価制度
  4 再審査制度
  5 市販後安全対策を適切に実施するための基準
  6 市販直後調査
  7 個々の医薬品についての具体的な安全対策
  8 医薬品安全性情報の広範な収集・評価と国際的な拡がり
  9 医薬品リスク管理計画
  10 医薬品承認後の製品改良や適応の拡大
  11 ベネフィット・リスクバランス改善に向けた持続的努力