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書名

これでわかる! 臨床電気神経生理学ファーストステップ ―静止膜電位・活動電位・EPSPはどのように発生するのか?

筆頭著者

橋本修治・著

出版社名

診断と治療社

ISBNコード

ISBN978-4-7878-2207-9

発行年

2015年10月

判型 / 頁数

B5判 / 128頁

分類

臨床医学系/脳神経・神経内科学

価格

定価3,300円(本体3,000円 税10%)

内容

静止膜電位,活動電位,EPSPの発生機序の基本を,多くの電気回路図や模式図を用いてわかりやすく解説し,初学者が抱く多くの誤解を丁寧に解いていきます.物理学が苦手だった方でも通読できるよう工夫されています.今までの「説明」に納得できなかった方にこそ読んでほしい,生体電気現象を理解するための第一歩となるテキストです.

目次

序 章 本書の目的

第1章 本書を理解するための予備知識
1.本書で扱う生体電気現象
2.電気部品と電気回路
3.生体の構造物と電気素子(電気部品)との関係
4.細胞膜の電気回路モデル
5.用語のまとめ
セルフアセスメント

第2章 生体電気現象を電気的等価回路で考えるために
1.静電気学と動電気学
2.抵抗を流れる電流
3.オームの法則と電圧降下の原理
4.抵抗の並列回路と合成抵抗
5.同じ起電力を持つ電池の並列回路
6.合成イオンチャネル
セルフアセスメント

第3章 コンパートメントモデルによる膜電池の発生機序
─膜が1種類のイオンのみを通過させる場合─
1.カリウム膜電池におけるイオンの動き
2.コンパートメント内におけるイオン分布
3.コンパートメント内の電位分布
4.電気二重層に参加するイオン数
5.ナトリウム膜電池
6.合成イオンチャネル
7.本章のまとめ
セルフアセスメント

第4章 静止膜電位と活動膜電位の発生機序
1.1種類のイオンチャネルだけが存在する場合の膜電位
2.活動膜電位
3.2種類のイオンチャネルが存在する場合の膜電位
4.回路K-Nの簡略化
5.本章の結論─膜電位を変化させる要因には2種類ある
セルフアセスメント

第5章 活動電位の発生機序
1.細胞膜の一部が活動膜になった場合の電気的等価回路
2.活動電位発生時の電位分布
3.活動電位発生時の各部位の電位変化
4.活動電位の伝導
5.活動電位発生機序のまとめ
セルフアセスメント

第6章 興奮性シナプス後電位(EPSP)発生機序
1.興奮性シナプスの構成とシナプス下膜の膜電池
2.電気的等価回路によるシナプス電流の解析
3.大脳皮質錐体細胞による電流双極子
4.錐体細胞による双極子発生機序に関する誤解
5.脳磁図と電流双極子
6.EPSPと脳波発生機序に関する不適切な表現
セルフアセスメント

第7章 電気的等価回路におけるコンデンサーの位置づけ
1.抵抗からなる回路と,抵抗とコンデンサーからなる回路の比較
2.静止膜電位の脱分極に対するコンデンサーの影響
セルフアセスメント


おわりに
索 引


column
1-1 コンデンサー
1-2 コンデンサーと電池の相違点
1-3 透過係数と膜抵抗値の関係
2-1 電気信号が伝わる速度
4-1 神経線維の電気刺激
4-2 ‌回路K-Nの溶液論による静電気学的検討
-なぜカリウムイオンは流出しナトリウムイオンは流入するのか
4-3 能動輸送
4-4 活動電位の発生と終息