書名 |
肝動脈化学塞栓療法(TACE) ―理論と実践ストラテジー |
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筆頭著者 |
松井 修・他編著 |
その他著者等 |
宮山 士朗 編著/大須賀 慶悟 編著/衣袋 健司 編著 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02432-7 |
発行年 |
2015年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 252頁 |
分類 |
臨床医学系/消化器内科 |
価格 |
定価11,000円(本体10,000円 税10%) |
TACE(肝動脈化学塞栓療法)は、肝癌に対する治療アプローチの1つとして、様々な患者に対応が可能、マイルドな治療法として普及している。本書では、今後のTACEのさらなる進歩と安全性の向上のために、TACEの基本的な理論・知識と臨床の現場での適切な手技に対する考え方をまとめている。
第1章 理論
1-1 肝動脈塞栓術に必要な脈管解剖
A 肝区域分類について
B 肝内門脈解剖
C 肝外の肝動脈解剖
D 肝内の肝動脈解剖
E 肝門部動脈解剖
F 肝内外の肝動脈吻合(側副路形成の解剖と理論)
G その他の塞栓術に必要な解剖
1-2 肝および肝癌微細血管構造・微小血行動態と肝動脈塞栓術
A 肝内微細血管構造と微小血行動態
B 門脈血流障害と肝動脈塞栓術
C 肝動脈塞栓術と微小側副血行路
D 肝動脈塞栓術に重要な微細血管解剖・微小血行
E 腫瘍微小血行動態と肝動脈塞栓術
F 血行動態の変化を利用した肝動脈塞栓技術
1-3 Lipiodol TACEの理論
A Lipiodolおよび抗癌剤との乳濁液(エマルジョン)の性状
B Lipiodolの肝癌内集積機序
C 肝内微小血行とLipiodolの動態
D 肝癌微小血行とLipiodolの動態
E 抗癌剤の担体としてのLipiodolの役割
F Lipiodol TACEにおける粒子塞栓物質による後塞栓
G 超選択的Lipiodol TACEと粒子塞栓物質のみによるTACEの理論的差異
1-4 マイクロスフィアによるTACEの理論
A マイクロスフィアの変遷
B マイクロスフィアによる塞栓術
C マイクロスフィアの物性と注意点
D 肝癌に対するマイクロスフィアの応用
E 薬剤溶出性ビーズ(DEB)
F 肝組織内におけるDEB-TACEの薬理動態
第2章 手技の実際
2-1 術前画像診断
2-2 術前一般状態・肝機能の評価と術前管理,術中・術後管理
2-3 塞栓術に必要な器具
2-4 カテーテル挿入術
2-5 塞栓術支援装置
2-6 Lipiodolを用いた化学塞栓療法の手技
2-7 マイクロスフィアを用いた化学塞栓療法の手技
第3章 肝外側副路に対する塞栓術
A 下横隔動脈
B 胆嚢動脈
C 大網枝
D 腎被膜動脈・副腎動脈
E 内胸動脈
F 肋間動脈・肋下動脈・腰動脈
G 腎・結腸動脈
H その他の動脈
I Bare areaに接する腫瘍の特徴
第4章 合併症と対応
A 塞栓後症候群
B 肝不全
C 虚血性合併症
D 感染性合併症
E その他の合併症
第5章 治療効果判定
A TACE後の肝癌の病理学的変化
B 治療効果判定のための画像診断法
C 治療効果判定基準
第6章 治療成績と適応
A TACEの肝癌局所治療効果
B TACE後の予後(生存率)
C 合併症
D 適応
第7章 転移性肝癌に対する肝動脈化学塞栓療法
A 大腸癌肝転移
B 神経内分泌腫瘍
C 悪性黒色腫
D 消化管間質腫瘍
第8章 TACEの将来展望
索引