掲載した先天奇形症候群198種は，頻度の高いもの，臨床的に重要なもの，およびわが国で確立した症候群を中心に，遺伝子情報に基づく最新の疾患分類にしたがって厳選のうえ掲載順も整理し直した．日本人患者の典型的な写真を多く用い，責任遺伝子と関連づけた遺伝様式・病因・症状の解説，および経過・治療のマネジメントに有用な記述を増やすなど定本としてさらなる充実を目指した．

【主要目次】
本アトラス使用の手引き
診断へのアプローチ
インターネットを用いた診断支援システム
先天奇形症候群に求められる医療
第I章　先天奇形症候群アトラス
　A．微細欠失症候群
　B．染色体不安定・DNA修復障害
　C．老人様顔貌
　D．過成長を主徴とする症候群
　E．低身長とその他の異常
　F．頭蓋癒合を伴う症候群
　G．脳の異常を主徴とする症候群
　H．顔面の異常を主徴とする症候群
　I．顔面と四肢の異常を主徴とする症候群
　J．関節拘縮を主徴とする症候群
　K．四肢の異常を主徴とする症候群
　L．骨軟骨異形成を主徴とする症候群
　M．骨硬化を主徴とする症候群
　N．その他の骨異形成症候群
　O．結合組織の疾患
　P．過誤腫症
　Q．皮膚色素沈着異常
　R．外胚葉異形成症候群
　S．外因による症候群
　T．シークエンス・スペクトラム・連合
第II章　鑑別に必要な奇形症候群の表
　表1　頭蓋骨癒合症候群
　表2　遺伝性（単独）短指趾
　表3　骨系統疾患国際分類（2010）
　表4　過成長を伴う症候群
第III章　パターン認識による小奇形の判定
　1．視診（触診）による小奇形の判定
　2．医学皮膚紋理学
第IV章　身体測定値
　1．正常者の身長・体重・成長曲線
　2．正常者の頭囲・眼間距離
　3．中手骨・指節骨の長さ
　4．Down症候群患者の成長パターン
　5．軟骨無形成症候群患者の成長パターン
　6．Prader-Willi症候群（PWS）患者の成長パターン
　7．Turner症候群患者の成長パターン
用語解説
症候群人名索引
索引