書名 |
がん患者のQOLを高めるための 骨転移の知識とケア ≪がん看護実践ガイド≫ |
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筆頭著者 |
日本がん看護学会・監 |
その他著者等 |
梅田 恵 編集/樋口 比登実 編集 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-02083-1 |
発行年 |
2015年3月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 208頁 |
分類 |
臨床看護/診療科・疾患/がん・緩和ケア |
価格 |
定価3,740円(本体3,400円 税10%) |
がん治療の進歩によって、がん患者の生存期間は大きく延びている。それは同時に、骨転移を抱えながら生活する患者が増えていることでもある。骨転移と診断を受けた患者のみならず、骨転移のリスクを抱える患者に、看護師はどのようにかかわっていくとよいのか。多様になった骨転移の治療法をおさえるとともに、事例をとおして骨転移患者へのケアを考える。
第1章 骨転移を理解しよう 骨転移の病態生理と診断
1 骨転移とは
1 悪性骨腫瘍の分類
2 骨転移の症状
3 治療戦略
2 正常骨の代謝
1 なぜ,骨を壊す必要があるのか
2 骨のリモデリング
3 破骨細胞と骨芽細胞
4 破骨細胞の機能
5 骨吸収異常
3 骨転移の成長と疫学
1 骨転移の過程
2 骨転移の分類
3 骨転移の治療の適応
4 骨転移の部位と症状の発現
1 骨転移をもたらす腫瘍
2 骨転移の好発部位
3 骨転移の症状と対応
4 骨転移による骨以外の症状
5 骨転移の診断-画像診断法を中心に
1 画像診断法:単純X線写真
2 画像診断法:骨シンチグラフィ
3 血液検査
第2章 骨転移の治療法
1 骨転移で選択される治療法
1 骨転移の診断と説明
2 骨転移治療の進め方
3 各症状への対応
4 まとめ
2 薬物療法
1 骨吸収抑制薬
2 鎮痛薬
3 放射線治療
1 放射線治療の役割
2 放射線治療の適応
3 放射線治療の計画
4 放射線治療の効果
5 有害事象
6 内部照射療法
4 手術療法
1 四肢の骨転移に対する手術療法
2 脊椎の骨転移に対する手術療法
5 神経ブロック
1 神経ブロックの基本
2 神経ブロックの実際
3 痛みなく過ごすために
6 理学的管理
1 頸椎転移
2 胸椎・腰椎転移
3 下位腰椎・仙骨・腸骨・大腿骨近位骨転移
4 上腕骨転移
第3章 骨転移とQOLを高めるケア
1 骨転移における看護
1 骨転移とQOL
2 骨転移のある患者への看護の役割
3 多様性が求められる時代とQOL
2 骨転移の生活への影響とケア-自覚する症状のない場合
1 骨転移が診断されていない患者へのケア
2 症状のない骨転移が疑われたときのケア
3 症状のない骨転移を診断されたときの患者へのケア
3 骨転移の生活への影響とケア-非荷重骨の骨折を伴う場合
1 荷重骨と非荷重骨とは
2 非荷重骨への転移と病的骨折リスク
3 非荷重骨の骨折
4 非荷重骨の骨折の看護ケア
4 骨転移の生活への影響とケア-荷重骨の骨折を伴う場合
1 荷重骨の骨折が及ぼす影響
2 脊椎への転移と圧迫骨折
3 骨盤への転移と骨折
4 四肢長管骨(上腕骨・大腿骨)への転移と骨折
5 患者を支えるチーム医療
5 骨転移のある患者のリハビリテーション
1 骨転移患者のリハビリにおける看護の役割
2 骨転移のリハビリにおける看護ケア
第4章 がん種からみる骨転移の経過とケア
1 長期経過をたどるなかでの再発・転移-乳がんからの骨転移
経過1 骨転移痛の出現(痛みのマネジメントのためのアプローチ開始)
経過2 がんの広がりによる骨転移痛の増強
経過3 骨転移による症状の慢性化
2 治療・看護の方針変更となった症例-肺がんからの骨転移
経過1 原発がんの診断と治療(股関節痛出現前)
経過2 股関節痛の出現
経過3 多発性骨転移の診断
経過4 股関節痛の軽減
経過5 原疾患の治療方針変更
+α 本症例における倫理的ジレンマ
3 症状の進行に伴う苦痛への対応-進行膀胱がんからの骨転移
経過1 診断までの経過
経過2 原疾患の治療経過と骨転移痛の出現
経過3 緩和医療科外来での介入(泌尿器科と緩和医療科との併診開始)
経過4 入院,緩和ケアチームの介入開始
経過5 その後の経過(緩和ケア病棟)
4 安全の保障と安心できる日常生活の調整-消化器がんからの骨転移
経過1 肝がん罹患から入院まで
経過2 急激ながんの進行と治療方針の変更
経過3 骨転移に伴う症状の予防
経過4 骨転移の進行
経過5 その後の経過
索引
Column
正常な骨の画像を覚えよう
非荷重骨の骨転移のピットフォール
痛みのフレア現象