現代の医学部生のニーズに応え，医師国家試験レベルをシンプルに解説した「循環器学」の教科書．シンプル臨床系シリーズの第3弾．通読性に優れた初学者に優しい一冊となっている．事前に学生が使用し，その結果をもとにした「学生目線」の解説内容が特徴．医学部生のこれからの教科書，国試対策書，また専門的に学ぶ医療系学生にも有用となる一冊．

【主要目次】
1章　循環器解剖学
　A　心臓の構造
　B　脈管の構造
2章　心筋電気生理学
　A　細胞膜電流とイオンチャネル
　B　静止膜電位
　C　作業心筋の活動電位
　D　自動能を有する心筋の活動電位
　E　不応期
3章　心筋の収縮と弛緩
　A　心筋の微細構造
　B　興奮収縮連関（E-Cカプリング）
4章　血管生物学
　A　血管平滑筋の構造
　B　血管平滑筋の電気生理学と収縮機構
　C　血管の収縮と弛緩
　D　血管内皮機能
　E　循環調節オータコイドと循環調節ホルモン
5章　循環器診療の基本
　A　診察の基本
　B　診察（現症）
　C　脈拍測定
　D　血圧測定
6章　循環器疾患の主要徴候
　A　胸痛
　B　呼吸困難
　C　動悸
　D　浮腫
　E　チアノーゼ
　F　ショック
7章　心音と心雑音
　A　心周期と心機図
　B　心　音
　C　心雑音
8章　検査
第一部　放射線学的検査
　A　胸部単純X線検査松本俊郎
　B　コンピュータ断層撮影（CT）
　C　MRI
　D　核医学検査詫摩真久
　E　カテーテル検査首藤利英子
第二部　生理学的検査
　A　標準12誘導心電図
　B　特殊な心電図検査
　C　心臓超音波検査
第三部　循環器疾患に有用な血液検査，バイオマーカー
　A　心不全の指標
　B　急性心筋梗塞の指標
　C　血栓形成の指標
9章　血圧異常
　A　高血圧の定義と診断基準
　B　血圧の制御機構
　C　本態性高血圧症
　D　二次性高血圧症
　E　高血圧の合併症
　F　高血圧の治療
　G　低血圧
10章　脂質代謝異常と動脈硬化
　A　脂質異常症
　B　動脈硬化の成因
　C　動脈硬化の危険因子
　D　メタボリックシンドローム
　E　動脈硬化の治療と予防
11章　冠動脈疾患
　A　狭心症（AP）
　B　急性冠症候群（ACS）
　C　心筋梗塞における左室リモデリング
12章　心膜・心筋疾患
　A　特発性心筋症
　B　特定心筋疾患（症）
　C　心筋炎
　D　感染性心内膜炎
　E　急性心膜炎
　F　収縮性心膜炎
　G　心嚢液貯留と心タンポナーデ
13章　心臓弁膜症
総論
各論
　A　大動脈弁狭窄症（AS）
　B　大動脈弁閉鎖不全症（AR）
　C　僧帽弁狭窄症（MS）
　D　僧帽弁閉鎖不全症・僧帽弁逸脱症
　E　三尖弁閉鎖不全症（TR）
　F　連合弁膜症
14章　心臓腫瘍
総論
各論
　A　心臓粘液腫
15章　心不全
　A　心不全とは
　B　心不全の概念の変化
　C　心不全の病態生理
　D　心不全の分類
　E　急性心不全
　F　慢性心不全
16章　不整脈
　A　総論・不整脈の分類と発生機序
　B　不整脈の治療法
　C　頻脈性不整脈
　D　徐脈性不整脈
17章　肺性心疾患
　A　肺高血圧症
　B　原発性肺高血圧症
　C　二次性肺高血圧症
　D　肺塞栓症
　E　慢性血栓塞栓性肺高血圧症
　F　肺性心
18章　血管疾患
第一部　動脈
　A　大動脈瘤
　B　大動脈解離
　C　高安病（大動脈炎症候群）
　D　急性動脈閉塞症
　E　閉塞性動脈硬化症（ASO）
　F　バージャー病閉塞性血栓血管炎（TAO）
第二部　静脈
　A　静脈瘤
　B　静脈血栓
19章　先天性心疾患
　A　心血管系の発生
　B　胎児循環
　C　心房中隔欠損（ASD）
　D　心室中隔欠損（VSD）
　E　心内膜床欠損（ECD）
　F　ファロー四徴症（TOF）
　G　動脈管開存（PDA）
　H　その他の先天性心疾患
20章　失神
　A　失神の定義
　B　圧受容体反射
　C　失神をきたす疾患
21章　循環器疾患治療薬の作用機序
　A　強心薬と心不全治療薬
　B　降圧薬
　C　狭心症治療薬
　D　血管拡張薬
　E　抗不整脈薬
　F　利尿薬
　G　抗血栓薬
　H　脂質異常症治療薬
参考図書
和文索引
欧文索引