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書名

看護倫理 ―見ているものが違うから起こること

筆頭著者

吉田みつ子・著

その他著者等

川島 みどり 編集協力

出版社名

医学書院

ISBNコード

ISBN978-4-260-01559-2

発行年

2013年2月

判型 / 頁数

B5判 / 160頁

分類

看護その他

価格

定価2,420円(本体2,200円 税10%)

内容

なぜ、患者さんはわかってくれないの? それは、患者の体験している世界と、看護師の体験している世界が異なるから。看護師と患者の体験世界の違いがどこから生じ、論点がどこにあるかを考えることが、倫理的な看護の第一歩です。「あとでっていつ?」「決めつけないで」…患者さんの声の背景には、看護師の立ち位置から見えにくい、患者・家族のストーリーがあるはずです。

目次

 刊行に寄せて
 はじめに
 本書を読む前に
 看護の営みの中に見出される「看護倫理」
scene 1 ナースコールは押せません
  林さん,40歳/血液疾患のため抗がん剤治療中
scene 2 温かいお湯で身体を拭いてもらいたいけど…
  森さん,75歳/慢性心不全で入院中/安静の指示が出ている
scene 3 「あとで」っていつですか?
  清水さん,55歳/糖尿病の教育入院のため2週間の予定で入院中
scene 4 私はスーパーの商品?!
  国分さん,80歳/風邪から肺炎を起こし入院
scene 5 全部聞こえてますよ~
  梅田さん,48歳/昨日,大腸の手術を受け安静状態
scene 6 帰れるものなら帰りたい
  木村さん,75歳/脳梗塞の再発作で入院
scene 7 紙おむつで洗髪?!
  鈴木さん,55歳,会社員/頸椎の手術で入院中
scene 8 そのまましちゃって大丈夫?!
  永田さん,85歳/大腿骨頸部骨折で手術後リハビリ中
scene 9 もっと面会に来いってこと?
  栗本さん,65歳/5年前脳梗塞を患い,左半身に麻痺が残る/インフルエンザで入院,2週間目
scene 10 母がどうして,ここで食事を?
  島田さん,90歳/自宅で転倒していたところを娘に発見され,救急で搬送後入院
scene 11 「また出てる!」私だって情けないのに…
  会田さん,65歳,悪性腫瘍のターミナル期/数日前より下痢のため,おむつ使用
scene 12 どうして皆,知っているんだ?
  木下さん,43歳/糖尿病からの腎症で血液透析のシャント造設のため入院
scene 13 とにかく痛い,動きたくない
  沢田さん,90歳/高熱で入院後,せん妄状態が出現/息子と二人暮らし
scene 14 「行動を変えられない人」と決めつけないで
  古田さん,63歳/糖尿病で入退院を繰り返している
scene 15 リハビリしたいんです
  水木さん,55歳/前立腺がんから頸椎に骨転移/骨折の危険が高く,状態も悪い
scene 16 いいって言ったけど…
  青山さん,60歳/両膝関節痛で歩行困難/病状改善とリハビリのため入院
COLUMN
 看護は本当に専門職か?
 物語論 narrative approach
 徳目 virtue
 メタ認知能力
 「看護手順」「看護業務基準」と看護倫理の密接なる関係
 苦痛に耐えるか否かを決めるのは私自身
 ペアレンタリズム,パターナリズム