書名 |
精神腫瘍学 |
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筆頭著者 |
内富庸介・他編 |
その他著者等 |
小川 朝生 編集 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-01379-6 |
発行年 |
2011年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 436頁 |
分類 |
臨床医学系/精神神経科学/精神医学 |
価格 |
定価8,800円(本体8,000円 税10%) |
インフォームドコンセントを前提としたがん医療が推進される時代において、あらゆる情報公開が加速し、患者、家族、そして医療者も、ますます衝撃的な情報と取り組まなければならなくなった。緩和ケアはかつては終末期のイメージがあったが、これからは、がんの診断、治療、リハビリテーション、再発・進行、積極的抗がん治療の中止など全臨床経過において、精神科医の関与が求められるだろう。サイコオンコロジーについて知りたい医療者必携の書。
1 Introduction
I 精神腫瘍学の歴史
【A】基本編
1 悪性腫瘍総論
I 腫瘍生物学
II 腫瘍病理学
III 腫瘍診断学
IV 腫瘍外科学総論
V がん薬物療法
VI 腫瘍放射線治療学総論
VII Oncology Emergency
2 罹患・生存と心理社会的問題
I 心理社会的問題とがん罹患・生存に関する疫学
II 心理社会的要因とがん発症
III 心理社会的要因とがん予後
IV がん罹患後の未就労・離婚
V アルコールとがん発症
VI パーソナリティとがん検診受診行動に関する疫学研究
VII がん患者における喫煙問題と医療者の役割
VIII 検診と心理的問題
3 がんに対する通常の心理的反応とその基本的対応
I がんの臨床経過に添った患者の心理的反応
【B】実践編
1 コンサルテーションとアセスメント
I コンサルテーションの基本
II 精神腫瘍学における初期アセスメントの方法;包括的アセスメント
2 身体症状マネジメントをめぐる問題
I 疼痛
II 倦怠感
III 悪心・嘔吐
IV 呼吸困難
V その他の身体症状
VI 栄養,輸液
VII 終末期がん患者の予後予測
VIII 終末期の鎮静をめぐる問題
3 精神医学をめぐる問題
A がんによって生じた問題
I 睡眠障害
II うつ病,適応障害
III 希死念慮,自殺企図,自殺
IV 不安障害
V せん妄
B がんに並存する問題
I 認知症
II 統合失調症
III 発達障害
IV 物質依存
V パーソナリティ障害
VI てんかん
VII 薬剤による精神神経症状
4 介入方法
I 薬物療法,精神科薬物療法(抗精神病薬)
II 薬物療法(抗うつ薬)
III 薬物療法(抗てんかん薬,抗不安薬,睡眠薬,認知症治療薬)
IV 薬物間相互作用
V リハビリテーション
VI 心理社会的介入
5 福祉・介護に関する問題
I 福祉・介護概論
II 補完代替医療概論
III 緩和医療概論
6 心理社会的問題
I QOL尺度
II 患者・家族が望むこと
III ライフサイクルについて
IV 終末期の精神医学的問題
7 コミュニケーション
8 精神腫瘍学と連携
【C】その他さまざまな課題
1 疾患別
I 呼吸器系腫瘍
II 消化器系腫瘍(上部)
III 消化器系腫瘍(下部)
IV 肝・胆・膵における腫瘍
V 乳がん
VI 泌尿器系腫瘍
VII 頭頸部腫瘍(食道がんを含む)
VIII 婦人科系腫瘍
IX 造血器系腫瘍
X 皮膚がん,骨軟部腫瘍
XI HIV
XII 内分泌系腫瘍
XIII 原発不明腫瘍
XIV 中枢神経
XV 臓器移植をめぐる精神医学的問題
2 小児がん
3 高齢者腫瘍学
4 サバイバーシップ
5 家族,遺族
I はじめに
II 家族のメンタルヘルス
III 遺族のメンタルヘルス
IV 家族・遺族のコンサルテーション
6 家族性腫瘍
7 医療倫理および関連する法律
8 意思決定能力
【D】教育,研修,研究
1 教育研修
2 海外各国の精神腫瘍学の取り組み
I 国際サイコオンコロジー学会(IPOS)
II ガイドラインの作成と各地域での取り組み
III 東アジアにおける精神腫瘍学の取り組み
3 精神腫瘍学の研究
索引