書名 |
医療現場における調査研究倫理ハンドブック |
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筆頭著者 |
玉腰暁子・他著 |
その他著者等 |
武藤 香織 著/大久保 功子 執筆協力 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-260-01077-1 |
発行年 |
2011年2月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 144頁 |
分類 |
基礎看護/基礎看護学/看護研究 |
価格 |
定価2,200円(本体2,000円 税10%) |
人を対象とすることの多い医療関連の研究において、今や必須とされる倫理的な配慮。「研究倫理」というと難しげだが、実際には「自分がしてほしい配慮を人にもしたい」という視点が大切だと考える著者らが、研究の流れに沿ってコンパクトに整理したハンドブック。研究方法ごとに留意する点、対象者に応じた配慮、取り扱う材料ごとの対応などを具体的に紹介し、課題解決に向けた実践的なヒントをわかりやすく提供する。
I 研究のはじめに
1.研究の第1歩-このテキストの読み方
2.なぜ人を対象に研究してよいのか
[インフォームド・コンセントの原点][ヘルシンキ宣言]
3.科学者の不正行為とは
4.匿名化と個人情報保護
[プライバシーとは何か][個人情報の保護][匿名化]
II 研究方法と配慮
1.研究方法と倫理指針
[どうしても知りたいのか][研究方法を考えてみよう]
[国の倫理指針と対象となる研究]
2.横断研究
[研究方法の特徴][個人情報の保護][医療機関への問い合わせ調査]
[患者登録]
3.聞き取り調査(インタビュー,ヒアリング)
[研究方法の特徴][聞き取りの際の配慮事項]
[聞き取りの記録に伴う倫理的な問題]
4.症例対照研究
[研究方法の特徴][症例群への配慮][対照群への配慮][個人情報の保護]
5.コホート研究(縦断研究,長期追跡研究)
[研究方法の特徴][エンドポイントの把握][個人情報の保護]
6.介入研究
[研究方法の特徴][介入の内容][割り付け・介入の際の注意][介入と侵襲性]
7.参与観察・非参与観察
[研究方法の特徴][観察行為に伴う倫理的な問題]
[観察記録に伴う倫理的な問題]
III 研究計画を立てる
1.研究実施体制の構築
[人材の確保と分業体制づくり][分業体制と意思疎通][オーサーシップ]
[研究費の取り扱い][利益相反とは][現場との協力関係の構築]
[問い合わせ窓口・苦情処理]
2.研究対象者の決定
[何人必要なのか][謝礼を支払ってもよいのか][同意能力の疑わしい対象者]
[当事者団体との共同研究]
3.研究計画書を書く
[なぜ研究計画書が必要なのか][実施手順書を用意しよう]
4.科学的妥当性とピア・レビュー
[科学的妥当性とは][科学的妥当性の検討方法]
5.倫理的観点からの検討
[何を検討すべきか][倫理審査委員会の役割]
[倫理審査委員会に必要な書類一式]
[審査をスムーズに進めてもらうためのコツ]
[倫理審査委員会の付議を要しない研究]
IV 研究を実施する
1.研究参加者の募集
2.研究内容に応じたインフォームド・コンセント
[説明と同意][同意の撤回][今後の研究協力の中止]
[インフォームド・コンセント要件の緩和]
3.対象者に応じたインフォームド・コンセント
[代諾][代諾の要件][インフォームド・アセント]
[同意がなくても倫理審査委員会が判断できる場合]
4.取り扱う情報に応じた配慮
[情報の発生時期と取り扱い][資料の種類と取り扱い]
[既存統計資料の利活用][調査票情報の取り扱い][生体試料の取り扱い]
[遺伝学的情報の取り扱い][録音・録画媒体の取り扱い]
V 研究のおわりに
1.学会報告や論文発表に際して
[発表の際の留意点][顔写真などの掲載・発表]
2.研究参加者・調査担当者への報告
3.社会への報告
おわりに
研究チェックリスト
参考文献・資料
索引