書名 |
カイロプラクティック ≪補完・代替医療≫ |
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筆頭著者 |
菊地臣一・監 |
出版社名 |
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ISBNコード |
ISBN978-4-7653-1261-5 |
発行年 |
2006年9月 |
判型 / 頁数 |
A5判 / 109頁 |
分類 |
医学一般/その他 |
価格 |
定価1,980円(本体1,800円 税10%) |
医療従事者自身がさまざまな治療手技に対する知識や技術に精通していることが求められる今日,自分の専門領域以外の手技や概念に幻想や偏見を持たないためにも,専門外の領域の手技や概念を理解しておく必要である.
本書はこのような時代背景を踏まえ,医療従事者が,徒手療法の代表的な手技である「カイロプラクティック」の全体を把握し,患者に的確な指導・説明ができるようになっておく必要性を説いた.カイロプラクティックの全体像をバイアスなしに把握できるよう,その専門家の説明とともに,運動器の専門家である整形外科医の客観的な判断と評価を同じ場で提示する構成にした.
すなわち,カイロプラクテイックの第一線で活躍する指導者がカイロプラクテイックの全体像を提示し,その後に,手術もでき痛みのプロである整形外科医が見解を述べた.カイロプラクティックの専門家と整形外科医が同じ場で説明と評価を提示するという試みは疼痛を取り扱う医療従事者には有益であり,疼痛対策の一助となる書である.
1 カイロプラクティックの歴史と背景
1.脊椎手技療法の歴史
2.カイロプラクティック誕生の背景
3.創始者DDパーマーと後継者たち
4.カイロプラクティックの受難と発展史
5.現代のカイロプラクティック―北米から世界へ
2 カイロプラクティックの哲学
1.カイロプラクティック哲学の役割
2.重力の影響を重視するカイロプラクティックの原理―人間の原点
3.カイロプラクティック哲学からみた生命観と疾病観―独自性
4.科学と哲学,対立から調和―二元論から全体論へ
5.カイロプラクティック哲学の今日的意義
3 代表的なカイロプラクティックの手技
1.カイロプラクティックで使用される手技
2.ディバーシファイド・テクニックの実際
4 カイロプラクティックの作用機序・作用仮説
1.カイロプラクティックの誤解
2.関節と神経の関係
3.アジャストメントによる作用機序と仮説
4.まとめ
5 カイロプラクティックの対象となる症状と疾患および治療成績
1.対象となる症状と疾患
2.症状(疾患)別治療成績
6 整形外科医からみたカイロプラクティック(1)問題点の整理
1.カイロプラクティックと整形外科
2.治療成績を解釈する上での留意点
7 整形外科医からみたカイロプラクティック(2)EBMの観点から
1.はじめに
2.EBMとは
3.カイロプラクティックとEBM
4.EBMの問題点と今後
8 アメリカにおけるカイロプラクティック教育
1.教育システム
2.教育期間
3.カリキュラムと特徴
4.大学の教員
5.開業までの4段階
6.全米カイロプラクティック資格試験
7.アメリカの医学教育との比較
8.大学教育の実例