書名 |
4Steps エクセル統計 ―付録:エクセルアドインソフト「Statcel4」 (第4版) |
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筆頭著者 |
柳井久江・著(元埼玉大学理学部数学教室) |
出版社名 |
オーエムエス出版 |
ISBNコード |
ISBN978-4-434-21162-1 |
発行年 |
2015年10月 |
判型 / 頁数 |
B5判 / 312頁 |
分類 |
医学一般/医療統計学・医学情報学 |
価格 |
定価4,400円(本体4,000円 税10%) |
Excel上で動作するアドインソフト「Statcel4」が添付された “数式を使わない” 実践的統計処理の本です.「Statcel4」はExcelのマクロ言語 Visual Basic for Applications で記述されています.
ExcelやLotusに代表される表計算ソフトの出現で,情報の整理やプレゼンテーションに使う基本的な統計処理は驚くほどに容易になりました.しかし,実験結果として得た数値データの背後にある「何か有意義な構造を推論する」となると,具体的にどのような処理をすればよいのか,分厚いマニュアルを精読しても,なかなか解答は得られません.
ここで本書の登場です.51個の例題の中に,きっと同じようなデータを用いたものが見つかるでしょう.全例題はオーエムエス出版ホームページ http://www.oms-publ.co.jp でご覧になれます.主に医学的データを扱っていますが,もちろん他の分野でも応用できる例題です.
各例題は,
step1.データセットの準備
step2.仮説の設定
step3.検定処理
step4.結果と判定
という4つの段階を踏んで,分かりやすく解説してあります.本書で扱う統計処理は,すべて「Statcel4」上で実行します.
「Statcel4」の検定内容
★ 基本統計量の計算
★ ヒストグラムの作成
★ 正規性の検定(データの分布が正規分布とみなせるかどうかのχ2適合度検定)
★ 母数の検定(母集団の平均値や分散の検定)
★ 母数の推定(母集団の平均値や分散の推定)
★ 分割表の検定(データの観察度数を行・列2方向に配置した要因で分類した分割表の検定)
・ 2╳2分割表:χ2独立性の検定,フィッシャーの直接確率P値の計算
・ マクニマー法:2要因の1:1ペアの組数を観察度数とする2╳2分割表の検定
・ マンテル・ヘンツェル法:複数の2×2分割表を合わせて検定
・ m╳n分割表:χ2独立性の検定
★ 母分散の比の検定と推定(2 群の分散が等しいかどうかの検定と,母分散の比の区間推定)
★ バートレット検定(3つ以上の群の分散が等しいかどうかの検定)
★ 独立2群の検定と推定(スチューデントのt検定と区間推定,ウェルチのt検定と区間推定)
★ 関連2群の検定と推定(対応ある2群の平均値の差の検定と平均値の差の区間推定)
★ 分散分析(要因で分類される多群の検定)
・ 一元配置分散分析法
・ 重複測定−一元配置分散分析法
・ 繰り返しのない二元配置分散分析法
・ 繰り返しのある二元配置分散分析法
・ 重複測定−二元配置分散分析法
・ 多重比較検定(Tukey-Kramer,Scheffé's F test,Bonferroni/Dunn,Dunnett,Williams)
★ 回帰分析(回帰関数の有意性を検定)
・ 単回帰分析
・ 重回帰分析
・ 選択変数−重回帰分析(変数増加法,変数減少法)
・ 整次多項式回帰分析
★ ノンパラメトリック検定(データを順位に置き換え,その順位を使っての検定)
・ マン・ホイットニ検定
・ ウィルコクソン符号付順位和検定
・ スピアマン順位相関係数の検定
・ クラスカル・ワーリス検定
・ フリードマン検定
・クェード検定
・コクランのQ検定
・ ノンパラメトリック多重比較検定(Steel-Dwass,Steel,Shirley-Williams)
★ ピアソンの相関係数(相関係数の有意性の検定)
★ 生存分析(Kaplan-Meier 法,ログランク検定,生存曲線グラフ)
2015年8月現在,Statcel4は次のバージョンのExcelで正常に動作しています.
Windows
・ Excel 2007(WindowsVista,32-bit版および64-bit版Windows7)
・ Excel 2010(WindowsVista,32-bit版および64-bit版Windows7,8,8.1)
・ Excel 2013(32-bit版および64-bit版Windows7,8,8.1,10)
Macintosh
・ Excel 2011(OS X 10.5.8以上でお使いください)
※EXcel2016ではExcel 2011までのVBAのサポート機能がなくなってしまっているので、現在は使えません。
◎Preparatory Course
Preparatory Course.1 Statcel4
Preparatory Course.2 データセットの作成
Preparatory Course.3 目的と方法リスト
Preparatory Course.4 健康診断データ
◎Exercise Course
0.1 統計的検定
0.2 統計的推定
1 章 基本統計量
1.1 基本統計量
1.2 ヒストグラム
2 章 正規母集団
2.1 正規性の検定
2.2 母数の検定
2.3 母数の推定
3 章 独立した2群の差の検定
3.1 F検定
3.2 スチューデントのt検定
3.3 ウェルチのt検定
3.4 マン・ホイットニ検定
4 章 関連のある2群の差の検定
4.1 対応のあるt検定
4.2 ウィルコクソン符号付順位和検定
5 章 独立した多群の差の検定
5.1 バートレット検定
5.2 一元配置分散分析法
5.3 クラスカル・ワーリス検定
6 章 関連のある多群の差の検定
6.1 重複検定-一元配置分散分析法
6.2 クェード検定
6.3 コクランのQ検定
7 章 2 要因で分類される多群の差の検定(繰り返しのない場合)
7.1 繰り返しのない二元配置分散分析法
7.2 フリードマン検定
8 章 2 要因で分類される多群の差の検定(繰り返しのある場合)
8.1 繰り返しのある二元配置分散分析法
8.2 重複測定-二元配置分散分析法
9 章 多重比較
9.1 多重比較の可能性
9.2 パラメトリック多重比較検定
9.3 ノンパラメトリック多重比較検定
10 章 相関関係
10.1 相関係数
10.2 ピアソンの相関係数の検定
10.3 スピアマンの順位相関係数の検定
11 章 回帰分析
11.1 単回帰分析
11.2 重回帰分析
11.3 変数選択-重回帰分析
11.4 整次多項式による回帰分析
12 章 2×2分割表の検定
12.1 χ2独立性の検定 2×2分割表
12.2 フィッシャーの直接確率計算法
12.3 マクニマー法
12.4 マンテル・ヘンツェル法
13 章 m×n 分割表の検定
13.1 χ2独立性の検定 m×n分割表
13.2 マン・ホイットニ検定
13.3 クラスカル・ワーリス検定
13.4 スピアマンの順位相関係数の検定
14 章 生存分析
14.1 Kaplan-Meier法
14.2 ログランク検定
◎Appendix
算法,数式,関数
索引,参考文献