医学、看護、あるいは関連領域の書籍や雑誌は、著作者による長年の研究の結実であり、出版者(社)が経済的な負担をして刊行した出版物です。ところが複写機の発達・普及により、いとも手軽にコピー(複写)することが可能となっています。コピーが学術や文化の普及に不可欠であることは否めませんが、一方、違法コピーが著作者の創作意欲をそぎ、同時に出版者の存立を脅かす恐れもあります。
違法なコピーとは
著作権法は、違法なコピーを禁じています。すなわち、個人または家庭内などで使うために自ら複写する場合(著作権法第30条)、図書館において調査研究等のため一部分を複写する場合(著作権法第31条)等のごく限られた範囲以外は、すべて著作権者の許諾を得なければなりません。
コピーの許諾を受ける具体的な手続き
医学や関連領域の書籍や雑誌をコピーする際には、必ず出版物の奥付または扉裏の「委託出版物表示」を見てください。
<出版者著作権管理機構委託出版物>の表示がある出版物は、出版者が複写利用料、制限頁数、制限部数等について個々に条件をつけて(一社)出版者著作権管理機構(JCOPY)に複写の権利を委託し、JCOPYが利用者に複写の許諾業務を行っています。また、<日本著作出版権管理システム委託出版物>の表示がある出版物も同様です((株)日本著作出版権管理システム(JCLS)はJCOPYの前身の一つです)。
これらの委託出版物については、JCOPYのホームページで諸条件が検索できます。複写をされる方は複写のつど「書名、誌名、巻、号、頁、発行年、複写枚数」をFAXあるいはe-mailでJCOPYにご連絡ください。問題がなければ、利用料のお支払いを条件に、JCOPYが複写許諾書をお送りします。
なお、いわゆる「白抜きR」 の表示のある出版物は、2000年12月26日をもって、日本複製権センターでは扱わなくなりました。複写に係る権利は出版者に返還され、多くがJCOPYに権利委託されています。JCOPYに問い合わせてください。
の表示のある出版物は、日本複製権センター(電話:03-3401-2382)に問い合わせてください。
いずれの表示もない出版物は、権利委託していない場合、委託出版物であってもマーク表示のない場合があります。出版社あるいはJCOPYにお問い合わせください。
当協会は、「適法なコピー」の慣行が確立されることを願っています。著作権の尊重が学術・文化の発展に不可欠であることをご理解いただき、ぜひルールに則り正しくコピーされるようお願い申し上げます。
連絡先;(一社)出版者著作権管理機構(JCOPY)
電話; 03-5244-5088 FAX; 03-5244-5089 e-mail; info@jcopy.or.jp
URL; https://www.jcopy.or.jp/